湯上がりの頬を夜風が撫で、銭湯の暖簾をくぐったあとに訪れたのは、地元の名店 「8部うお丸」。

今宵の席は、私(弁護士)、司法書士と不動産業の友人。
近隣の中学校で、キャリア教育の講師を務め、銭湯で一日の緊張を解いた私たちに必要なのは、命の水でした。
「同世代の仲間」として、魚と酒を前に語り合う時間が流れます。
🪵 木格子の扉を開けば、町の誠実さに包まれる
木格子の向こうから漏れる灯り。
奥の厨房では、大将が黙々と包丁を走らせている。
壁に並ぶ手書きの短冊には、今宵の旬がずらりと並ぶ。
「黒豚カツ煮」「赤海老握り」「蟹みそきゅうり」──どれも、心を緩める魔法の呪文のようだ。

湯上がりの生ビールを掲げ、三人で乾杯。
「今日は、いい一日だったな」とつぶやく。
その声に、友人たちも静かに頷いた。
🍴 海の力と職人技が、語らいを導く
🔥 かつおのたたき

お通しから手抜かりなし。
香ばしい藁の香りと、ほのかな酸味が鼻を抜ける。
期待値が高まります。
🐟 お造り盛り合わせ

まぐろ、金目鯛、たこ、黒むつ、イワシ。
包丁の冴えがそのまま味になる。
「金目鯛の角の立ち方、完璧な登記図みたいだ」
「魚も物件も、目利きが命だな」
その一言に、全員が笑う。どんな専門職も、本質は“見抜く力”にあるのだ。
🥢 職人の手仕事に唸る、居酒屋の粋
🍤 海老しんじょ

ふんわりと優しい甘さ。
口に含むと、海老の味が口いっぱいに広がる。
言葉が出なくなるほどの美味さ。そして、温かさが広がる。
「大将、絶対いい人だよな」
料理には、作り手の人柄が映る。まさにそれを感じる一皿だった。
🎐 梅水晶

梅水晶。
あると必ず頼んでしまう。爽やかな酸味と塩気が、軟骨の淡白な味を引き立てます。
🥬 貝のぬた

青々とした葉皿に盛られた、貝とわけぎの酢味噌和え。
とびこのつぶつぶが愛らしいアクセント。
日本酒に抜群に合います。
🐚 いわしフライ

衣は軽く、魚はふっくら。
熱々のまま頬張れば、タルタルソースの酸味がやさしく追いかけてくる。
「これ、ビール泥棒だ」と誰かが呟き、もう一杯の注文が飛ぶ。
🥚 出汁巻き卵

ふわふわの層が折り重なり、ひと口でほっとする。
「出汁巻きが上手い店は、全部が信用できる」
誰も異論を唱えなかった。
🦑 蛍烏賊の干物

小さな姿に凝縮された海の香り。
濃厚な旨味と肝のコク。
さらに、日本酒がすすんでしまう。チェイサーは、焼酎の水割りです。
🥂 偶然の再会──49年会、まさかの合流!
談笑の途中、ふと視線の先に見覚えのある顔が。
「……おお、久しぶり!」
同じ年に生まれた仲間、いわゆる“49年会”の二人が、なんと真後ろのテーブルに。
驚きと笑いが一気に広がり、さらに酒席が盛り上がりました。
「今日はもう、仕事の話は禁止!」
「代わりに、人生の棚卸しをしよう!」
そんな宣言とともに、グラスの音が軽やかに響く。
🍶 再会が引き出す、肴と笑いのハーモニー
🦪 生ガキ

49年会の友人との再会に、さらなる食欲が沸き上がります。
生ガキを追加。
レモンを絞り、ポン酢を少し。
とろけるような舌触りに、三人とも一瞬言葉を失う。
🥔 塩辛ポテトサラダ

「これ、天才の発明だな」
塩辛の塩気がじゃがいもの甘みと混ざり合い、旨味が波のように押し寄せる。
🥦 野菜スティック

彩り鮮やかに並ぶブロッコリー、ヤングコーン、オクラ、エシャロット。
味噌とオリーブオイルの二種のディップで、どちらも秀逸。
疲れた胃を優しく癒してくれます。
🥢 春巻き

私たちの食欲は、止まらない。
ここで、揚げ物にシフト。
海鮮春巻き。外はカリッと、中は熱々。
めちゃくちゃ美味い。
🌿 もずくのかき揚げ

軽い衣の中に、磯の香りがふわりと広がる。
🍕 自家製ピザ

居酒屋のテーブルにピザが登場すると、空気が一気に明るくなる。
チーズと味噌の風味が絶妙で、まるで“和と洋の合弁会社”。
「こういう意外性が、商談を決めるんだよ」と誰かが言った。確かにその通りだ。
🍵 鯛茶漬け──一日の終わりを清算する味

夜も更け、笑い声が少しだけ柔らかくなったころ。
全員が自然と頼んだのは、同じ一品──鯛茶漬け。
焼き鯛の香ばしさと出汁の温もりが、体の奥まで染みていく。
🌙 余韻の中に残るもの
朝、マクドナルドで裁判資料に目を通し、事務所では、WEB裁判で議論し、
午後は中学生たちに「弁護士の仕事」を伝え、夕方は銭湯で汗を流す。
そして夜は、仲間と魚を囲み、たまたま出会った旧友と再会して笑う。
忙しい一日の終わりに、こうして“人の温度”を取り戻せる時間がある。
それこそが、働く大人の贅沢だ。
8部うお丸の味と灯りが、心の深い場所をやさしく照らしてくれた。
🐯 弁護士 佐藤嘉寅(とら先生)の視点
📍 8部うお丸
食べログの評価が不自然に低いけど、近隣の居酒屋では、頭一つも二つも抜けている海鮮居酒屋。
飲み放題がないのが残念ではありますが、男3人が普通に飲み、さらに、これだけの料理を食べて、会計は、一人10,000円程度。
満足感を考えれば、コスパ良好。
旬の魚と手仕事の温もりが光る、町の名店です。
トラログ 3.91
🕖 本記事は「弁護士の一日、そして“仕事の本質”――中学生に伝えたこと」で触れた“あの夜”の詳報です。
弁護士の一日、そして“仕事の本質”――中学生に伝えたこと
🕖 朝のルーティン:マクドナルドから始まる一日 弁護士の仕事は、時間の使い方からすでに戦いが始まっています。朝、いつものマクドナルドでノートPCを開きます。メールを確認し、依頼者への返信、裁判所への提出書面のチェック。コ […]
東京・神田で弁護士法人を経営する傍ら、日々の仕事で得る「理」とは対極にある「情」と「美」を求めてブログを立ち上げました。
このブログでは、法律という記録の仕事から離れた、一人の男の"余談"と"趣味の覚書"(食、旅、写真)を綴ります。




